叩き上げの英語 188
この文は、主語をもちろん「本教科( This lesson )」とすれば、その結語は「せしめるにある」となる。
これはそのままでは英語にはならない。 大体「せしめるにある」などという動詞など英語にあるはずもなく、これはつまり「~に習熟せしめる」ということである。
そうと気づいたら他動詞の familiarize を使うことができる。
This lesson is to familiarize the students with the outline of principle of nursing care.
「~するにある」はこのように「~することである」と考えて不定詞を使うのだが、それが be動詞に直結しているという点に注意する。
またこの文は「本教科の目的は~するにある」と考えることも可能で、その場合の主語はもはや This lesson ではなく、「目的 The purpose」が主語となり、The purpose of this lesson is to~ となる。
familiarize の使い方は、そのあとに二つの要素、つまり、「だれを」と「なにに」がつづくことに注意する。 この場合、「だれを」は学生であり、「なにに」は with をともなって「看護の原則の概要 the outline of principle of nursing care」である。
さて、問題はそのあとにつづく「もって~の基礎とするものである」の英訳である。
あまり固くならずに英訳すると、これは「技術的知識の基礎的な理解のため」というように、思い切って「目的」としてとらえてみるのである。
こうしても意味は少しも変ってはいないと気づく。前置詞の for を使って for <基礎的な理解> of <技術的知識>とできる。
「習得」は acquirement であるが、ここではそういう強い意味を出すよりも、軽く「理解」の方がよいと思われる。