叩き上げの英語 095
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叩き上げの英語 095

 

私が見聞したこれら what 用法をまとめ、分析するとひとつのルールに行き当たる。

 

すなわちその what のあとに必ず「なになにが」というように「が」のつく名詞、つまり主語のようなものがあり、そのあとそれに対する結語、つまり動詞があり、その動詞は be 動詞を除けば常に他動詞であるという事実である。

 

APは事件のとき私の通訳を介して相手によく Tell me what you say and what the GI did in your room? と聞く。

 

さらにまた Show me what you have in your pocket. とか Ask this woman what she wants. などもよく聞かれるが、これらもその用法である。

 

これでさらに気づくことは、これら他動詞に対してその目的語、つまり「なにを」に当たる名詞がないということである。つまり、今の私流に言うと未完成の文がつづくということになる。

 

これを知るとこの what は「もの・こと」という意味合いで正しく、かつきわめて容易に作文できるのである。

 

そしてさらにその結語が be 動詞の場合、そのあと付属品がつづくが、そんなときはその what はもはや「もの・こと」ではなく「すがた」という意味を表わす。

相手にたとえばAPの役割を説明し、最後に「それがAPだ」としめくくるとき、文字通り That’s an AP. とするのは幼稚で、これはむしろ「それがAPのある姿だ」と考えれば That’s what an AP is と言える。

もしこれが変化して「これがAPの実態だ」というとき、That’s the 実態 of an AP. としかできないようでは不勉強である。これは That’s what an AP really is. とするのが最上である。