叩きあげの英語 058
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叩きあげの英語 058
2017年09月27日(水)12:30 PM
彼らは私たちに荷物を託すという意識があり、それが私たちをリラックスさせ、きわめてらくな気分で英語を話せたのである。
モータープールでは常に使われるという立場にあったが、しかしここでは私たちはその逆の立場にあり、話力の練成には最適の場であった。
だから仲間達はお互いに競ってよい表現を身につけようと努力した。
習い覚えた表現はただちに使えるというこんなめぐまれた環境は買おうにも買えるものではなく、私はこのRTOをその絶好のチャンスと思い、どん欲なまでにいろいろな表現を身につけた。
夜八時半に出発する列車があった。たしか一○○五列車といったと思うが。ノースバウンド、つまり北行きである。
RTOでは南と北の各列車に分け、それぞれ North bound と South bound と呼んでいた。
「この列車は大阪行きです」は This train is bound for Osaka. というように bind の過去分詞の bound を使って受身形であらわすこともここで学んだのである。
ホームに上がり、専用列車を待つ乗客に担当のRTOの米将校が言った、Have your tickets ready, please.私はそんな言い方は初めてであった。
がしかし「切符を出して用意して下さい」という意味であることは tickets と ready だけで判断できたが、have を使ってこういう意味を出すのはどういうことなのかわからなかった。