課題文33 彼は幾多の障害を克服して、今日の地位を築いたと言われる。
課題文33 彼は幾多の障害を克服して、今日の地位を築いたと言われる。
先ず、「何々と言われる」ときたらその前に仮の主語として「それは」を補い入れて「それは何々と言われる → It is said」でスタートする。つまり「仮主語・真主語」のスタイルであり。そこで次の図式ができる。
It is said that <幾多の障害を克服した A> and <今日の地位を築いた B>
上記の< >内が仮の主語の it の内容である。主語は両文とも同じであるが、その結語の動詞が異なる。先ずA文であるが、その結語の動詞は「克服した」である。
此れは overcomeの過去形で overcameとすればよい。これは他動詞であるから、その目的語として「幾多の(numerous) 障害(obstacles) → numerous obstacles」 がある。次のように。
It is said that he overcame numerous obstacles and <今日の地位を築いた B>
次いでB文であるが、その主語は前述したように同じく heであるので省略して、結語の動詞でスターとする。その動詞は「築いた」である。これは achieve の過去形で achieved である。
そしてその目的語が 「地位」である。 position である。「今日の」は todayである。これは名詞でもあり、また副詞でもある。「今日における」 という意味合いであるので、前置詞は不要である。副詞は前置詞を含んでいると見てよい。ここで次の英文が一応できた。
英文1
It is said that he overcame numerous obstacles and achieved the position today.
上記に見る「地位」の position を簡単に副詞のtodayだけで済ませないで、「彼が今日持っている position」 と言うように形容してみたいではないか。実力ほどを見せたいのである。
つまり positionを「彼が今日持っている」という形容をしたいのであるが、そのような形容のためには関係代名詞を必要とする。
そこで唱える。「position だよ、即ちそれを(which) 彼が持っているよ(he has」→ position which he has)とできる。「すなわちそれは」ではつながらないことを確認する。
国語の正確性を認識する場面である。従って文法的にはこの関係代名詞の whichはその「を」から目的格であることが分かる。
英文2
It is said that he overcame numerous obstacles and achieved the position he has today.
目的格の関係代名詞 whichは省略できるので上記はその通りにしてある。
次回予告課題34
これはその物体を2等分したものの一つである。したがってこの重さはその物体の半分であるはずである。
中野幾雄