課題5 彼は食事をするのを忘れるくらいに細菌の研究に励んだ。
課題5 彼は食事をするのを忘れるくらいに細菌の研究に励んだ。
この文、「くらいに」の後にコンマを置いてみる。そしてそのコンマを境
としての2個文の構成とみる。
コンマを境とする左辺文は、その「くらい」といっているところから
“程度”を述べていると知る。
そしてその結果が右辺の文につながる。ひとまず次の図式ができる。
<彼は食事をするのを忘れるくらいに A><細菌の研究に励んだB>
上記は国語の語順であり、構成である。英文ではその構成は逆
となり、AとBの位置が逆転する。
次のように。
<彼は細菌の研究に励んだ A>
<彼は食事をするのを忘れるくらいに B>
上記で、主語の 「彼は」 は補ったものである。そして上記は、英語流
でAは理由であり、Bはその結果を示すように言い換える。
すると接続詞の because なり since などを思うものであるが、これ以外
に接続詞を一切使わないで表現する方法がある。
ご存知“so ~ that ~”の構文である。
つまり理由を示す文中に、その理由に直接関係のある形容詞、又は
副詞を求める。その主語は 「彼は」 であり、その結語の動詞は
「に励んだ」 である。
この“何々に励む”は決まった言い方があるので覚えると良い。
“be absorbed in 何々”である。
この場合の「何々」は「細菌の研究」である。
これは his research on bacteria である。下線部の his は英文では
必要なので補ったものである。前置詞の on に注意だ。
ここで次の図式ができる。
<He was absorbed in his research on bacteria A>
<彼は食事をするのを忘れた B>
上記のBは英文を意識してのさばきであり、時制である。
これは文字通りに「彼は忘れた 食事することを → He forgot to eat でよい。
ここで次のようになる。
He was absorbed in his research on bacteria A> <he forgot to eat B>
上記A文の中の形容詞、又は副詞の前にsoを、そしてB文の前に thatを
それぞれ置いてやればよい。
英文 He was so absorbed in his research on bacteria that he
forgot to eat.
absorbed は他動詞 absorb の過去分詞であり、これはまた同時に形容詞
でもあることが分かる。
次回予告課題6 彼はわきの下に本を挟んで歩いている。
中野幾雄