叩き上げの英語 170
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叩き上げの英語 170

 

How much would you have gotten if you had sold it?  もし売れたとしたらあなたの報酬はいくらであったか、とたずねられたときはさすがに私はむっとした。

私は純粋に彼を助けようとしたまでで、報酬のことなどは一切考えてはいなかったが、世間一般ではそんな考えは通用しない。

多分、彼は私にいくらかの報酬は払うつもりだったらしいが。私は答えた。ゼロである。

I would have gotten none if I had sold it to anybody. I just wanted to help him. And that was all to it.  zero は英語ではあるが、この場合 none がよい。

仮定法過去完了形で聞かれたのだから、私も当然、同様に答えた。このように、英会話の慣用句など全くなく、すべて作文しなければ口に出ないことばかりでも、あたりの零囲気に次第に慣れてきたのであろう、すらすら口に出せるから自信がついてくる。

気持も落ち着いてきた。が頭の中は英作文のギアがフル回転である。 「私は彼を助けたかった」につづく「ただそれだけです」は「それがすべてである」と考えれば That’s all. となり、それに to it をつけて「その件に関して」となる。
 
「あなたの承認としての協力に感謝する」と言われたときはほっとした。針のむしろに坐っていたような五分間であった。主語を「当法廷 this court」として裁判長は次のように述べた。