課題文44 学校からの帰りには油を売ってはいけない。まっすぐ家に帰りなさい。
課題文44
学校からの帰りには油を売ってはいけない。まっすぐ家に帰りなさい。
先ず第一文である。これは「何々するな」といっているところから、命令文は命令文でも、否定のそれであるから、否定命令文という。そのスタートは決まっていてDon’tから始まる文であるのはすでにご存知の通りである。そこで次の図式ができる。
Don’t <売る A><油をB><帰りには C><学校からの D>
このように否定命令文は「否定される」動詞の前に Don‘tを置いてやればよいのであるが、上記の場合、その動詞は「売る」であるから sellを置きたくなる。そしてこの動詞sellは他動詞であるから、その目的語がそれにつづくことになる。
それが「油」であるから Don’t sell oilとしたくなるのであるが、まさかこのようにはしないだろう。これは例え話であって「学校が終わったら寄り道しないでまっすぐお家にお帰りなさい」ということなのである。
英文では、この様な場合は「その辺をぶらぶら歩く→ loaf 」を否定にするのでる。次のように。
Don’t loaf <帰りには C><学校からの D>
上記のCであるが、これは「道」を補い入れて「帰り道に」として、さらには「帰り道の上で」とする。つまり前置詞はonを使うということである。国語でも「途上」というではないか。
だが「帰り道」などという名詞はない。そこで英語では「家への道」と言い換えて way homeである。
そこで on the way homeとなる。このときの home は名詞ではなく「家へ」というように「へ」を含んでいる副詞なのである。副詞はご存知のように前置詞なしでつながる。繰り返すがCは on the way homeとなる。
Dはそのまま from schoolとする。
英文(第一文)1
Don’ t loaf on the way home from school.
上記英文中 on the wayは 「あなたの道」として on your wayとすると、注意する側よりの親しみが相手に伝わる。
英文(第一文)2
Don’t loaf on your way home from school.
では第二文に行こう。これは否定ではないものの、命令文であることには変わりがない。命令文が二つ繰り返されて使われていること気付いたら、できる限りそれを避けて、心ある人なら別の表現を用いたい。
そこでこの文を「何々した方がいいよ」という言い換えをする。“You had better+動詞”と言う決まり文句のスタイルを使おう。すると次のようになる。
You had better <行く A><家に B><まっすぐ C>
上記でAはそのまま goである。Bは homeだ。「に」を含むもので、前述したように名詞ではなく副詞である。これはよく考えると動詞のgoを形容していることが分かるのではないか。動詞を形容できるのは副詞であることを再確認しよう。
Cであるが、これは「まっすぐに」ということであるから straightである。そしてこれも動詞の goを形容していることが分かる。だから副詞である。これはまた同時に「まっすぐな」という意味での形容詞でもある。確認しておこう。
英文(第二文)
You had better go home straight
次回予告課題文45
いじめた人間は往々にして自分のしたことを忘れるが、いじめられた方は死ぬまで憶えている。
中野幾雄