課題文42 私たち素人がいては、かえって足手まといになるので、その試合には遠慮した。
課題文42
私たち素人がいては、かえって足手まといになるので、その試合には遠慮した。
この文、二つ目のコンマまでは、その 「ので」 から理由を述べて入ることが
分かる。だからこれは後回しにして、先ずは本筋に入ろう。
一体誰が遠慮したのか、その主語が不明である。勿論これは「私たち」であるから weである。するとその結語の動詞は「遠慮した」ということになる。いろいろ考えてその結果としての「遠慮する、差し控える」はabstainを使う。
続けて「何」をすることを「遠慮する」のか、はfromでつなぐのが決まりである。そしてこの fromはご存知のように前置詞であるから、その後には名詞か代名詞がくる。さらには“動詞ing”の動名詞も来ることができる。そこで次の図式ができる。
We abstained from<試合に A>、<私たち素人は足手まといになる B>
上記のAであるが、“from試合” では何のことか不明となる。 試合をみるのか、それに参加するのか、はっきりしなくてはならないのが英文である。もちろん、これはその意味から考えても分かるように“参加する”ことである。これは“take part in ~”であるから、Aは taking part in the tournament である。そこで、次のようになる。
We abstained from taking part in the tournament、<私たち素人は足手まといになる B>
上記Bであるが, その主語として weを補い、それの言い換えとしての「素人 アマチュア amateurs」があるから、それをコンマでむすんでwe amateursとなる。文法上はそれら二つは“同格の関係”にあるという。そのような場合はそれらの名詞はコンマで結んでやればよい。会話のときは両者の間に壱拍おく。
その結語の動詞とし手「足手まといになる」は“a dragになる”という。英文ではcan be a dragとする。つまり“a dragになり得る”という表現である。ここで次ができる。
We abstained from taking part in the tournament because <we could be a drag <試合の>
上記の< >内は前述したように理由を述べているので because でつないだものである。「試合の」はonでつないで“on the 選手たち”と言い換えて on the playersとしてやる。邪魔をする対象は tournamentではなく選手たちの活躍なのである。ここで一応次の英文ができる。
We abstained from taking part in the tournament because we could be a drag on the players
この英文中、理由の部分つまり becauseに続く文であるが、これは “邪魔になる” という断定ではなく、“それを恐れる”ということが本意であるから、それを表すと we feared that we could be a drag on the playersとなるのである。時制は全て過去形である点に注意。fearedに続く接続詞の thatは省略できるのでそのようにした。
英文1
We abstained from taking part in the tournament because we feared we could be a drag on the players.
上記英文で、because以下の文であるが、「何々するのを おそれて」と言っている点に注意を払って、その「て」から分詞構文に気づくのである。そうと気づいたら「その動詞プラスing → 恐れリング → fearing」である。そこで接続詞の becauseとそれにつづく主語のweを取り除いて、その分、スマートな英文ができる。
また from taking part in ~ の部分であるが、これはまた from being at the tournamentとすることもできる。
英文2
We abstained from being at the tournament, fearing we could be a drag on the players.
次回予告課題文43 当たらずといえども遠からず。
中野幾雄