課題文37  終身雇用と年功序列の制度は、企業が安定的に成長し、しかも業務内容が大きく変わらないという時にはメリットが大きい。
ホーム > 課題文37  終身雇用と年功序列の制度は、企業が安定的に成長し、しかも業務内容が大きく変わらないという時にはメリットが大きい。

課題文37  終身雇用と年功序列の制度は、企業が安定的に成長し、しかも業務内容が大きく変わらないという時にはメリットが大きい。

 

課題文37 
終身雇用と年功序列の制度は、企業が安定的に成長し、しかも業務内容が大きく変わらないという時にはメリットが大きい。


この文、「何々の時」とあるので、それを境とする2個文構成であることの可能性が大であることに気づく。つまり両文をむすぶ接続詞 whenの出番ということである。


そこで先ずは次のような図式ができる。


<終身雇用と年功序列の制度は メリットが大きい A> when <終身雇用と年功序列の制度は、企業が安定的に成長し、しかも業務内容が大きく変わらない B>

 


上記に見るように接続詞のwhenでA文とB文がつながっているわけである。両文ともに現在形であるので特に時制の心配はない。

 

A文の主語であるが、それは「終身(life) 雇用(employment) と年功(seniority)序列(wage) 制度(system) 」つまりthe lifetime employment and seniority wage system とするのが英文である。そこで次の図式ができる。


The lifetime employment and the seniority wage system is <メリットが大きい A> when <終身雇用と年功序列の制度は、企業が安定的に成長し、しかも業務内容が大きく変わらない B>

 

上記のAであるが、これはその前にある主語の結語である。その結語であるべき部分に、主語をメリットとする一個の文が来ていることに気づいて唖然とする。

 

国語はこれで立派に通るが、英文では到底通らない「メリットがある」ということは形容詞でbeneficialということであるからAは are beneficialとしてやればよい。次のように。

 

The lifetime employment and the seniority wage system are beneficial when<企業が安定的に成長し、しかも業務内容が大きく変わらない B>

 

上記のB文であるが、その主語は二つあることが分かる。一つは「企業」であり、他の一つは「大きな変化」である。原文では「大きく変わらない」と言っているが、英文ではこれを主語とするのである。そしれこれは存在文として構成するとよい。

 

先ず主語を企業とした場合、その結語の動詞は「安定的成長する」であるが、英文では 「安定的な(steady) 成長growth) を enjoyする → enjoys steady growth」というように表現する。次のように。

 

The lifetime employment and the seniority wage system are beneficial when the company enjoys steady growth <しかも業務内容が大きく変わらない B>

 

上記の「しかも」はだれでも moreover とか besidesなどを連想するものであるが、此処はそれほどのことではなく、単にandとする程度でよい。

 

そしてこの文は前述したように「存在文」の“there is (are) 主語”のスタイルでいきたい。すると主語は「たくさんの(much) 変化(variety)が ないこと → much variety がない → not much variety」となり、次ができる

 

<and 業務内容(work contents) の中に(in)→ there is not much variety in work contents>


英文
The lifetime employment and the seniority wage system are beneficial when the company enjoys steady growth and there is not much variety in wok contents.


次回予告課題文38 

年功序列型賃金の欠点の一つは、能力のある若い人に対して仕事に見合った報酬が支払われないために、やる気をそいでしまうという点である。


中野幾雄