課題文40 あれは彼の独りよがりの作品に過ぎない。
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課題文40 あれは彼の独りよがりの作品に過ぎない。

課題文40 あれは彼の独りよがりの作品に過ぎない。

 

「作品」と言われると先ずは workを思うものであるが、この場合は特にそれを指さないで somethingで行く。一般に「それは何々に過ぎない」は It is nothing but 何々」という決まり文句があるので覚えておこう。

 

そこで本文の骨子は That is nothing but somethingとなり、これでスタートすることになる。そしてその somethingに 「独りよがり」 などの形容の語句がついているというわけである。その形容をどのように表現するか、が問題であり、それがここでは問われている。そこで次の図式ができる。

 

That is nothing but something <一人よがりの>

 

上記< >は前述したようにsomething を形容するものであるが、その形容はどのようにしたらよいか一考も二考も要する。熟考した結果、これは「自分を満足させるために彼が創作した something」と言い換えれば、“独りよがり”の味わいが出るというものである。 そしてこの形容のためは関係代名詞の力が必要になる。

 

そこで唱えるのだ。キーワードを。Somethingだよ すなわちそれを」 と唱えれば 「彼が創作したよ 自分を満足させるために」 とつづき両者は正しくつながることが確認できる。「即ちそれは」ではつながらない。英語以前の正しい国語の力が問われる場面である。

 

そこでここに使う関係代名詞の thatをその 「を」 から目的語と見立てて形容の語句を構成すると、that he has createdとなる。完了形が望ましいことはお分かりの通りである。ここまで次のようになる。

 

That is nothing but something that he has created <自分を満足させるために>

 

上記< >内は目的を述べるものである。動詞がらみであるから forではなく、不定詞を使って「to満足させる(satisfy) 自分自身を(彼自身をhimself) → to satisfy himself」としてやればよい。

 

英文

That is nothing but something that he has created to satisfy only himself.

 

上記に見るように onlyを付加して 「彼だけ、彼のみ」 の味わいを強めた。

 

次回予告課題文41 どんな名所かと思ったが、来て見たら案外評判だおれだった。 中野幾雄