叩きあげの英語 016
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叩きあげの英語 016
2016年11月24日(木)6:42 PM
このようにして使う suppose はもはや「想像する・思う」という動詞ではなく「義務」などを示すものと考えなくてはならない。
たとえば「私は朝九時に人事課に出頭しなくてはなりません」は「~するようになっている」と考え I am supposed to report to the personnel section at nine in the morning. とするのがよい。
「なりません」はなんでもかでも must では表現力の乏しさを示すだけだ。また report は「報告する」だが、このように to がついてその相手がくると、それは「~へ出頭する」ということになる。
上司が部下に向かって、「午後一時に私のところへ来給え、君に見せるものがある」は Come to me よりも
Report to me at one o’clock this afternoon. I have something to show you. という。
TV映画などの吹き替えの日本語のせりふで上司が、「私のところへ報告に来い」と言っている場面がよくあるが、その部下が別に何か情報を持っているわけでもないから報告もなにもない。
これは訳者が report は常に「報告」としか知らないゆえの大まちがいである。
同じ通訳でも、できるだけくわしく伝えてやりたい気がする私のような人もいれば、この通訳氏のような人もいる。
もちろん表現能力、つまり作文力の差はあるが、やはりその人なりの personality が出るのではないか。